Broadbill -Birdwatcher's site
冬の渡り鳥
冬はバードウォッチングには最適の季節です。都市公園や住宅地ですら、身近に鳥たちに出会うことができます。
紅葉が終わる頃、バードウォッチャーたちは忙しい季節を迎えます。毎日のように、冬鳥初認のニュースが入ってくるからです。ツグミ(写真左)は、庭先や緑地でよく目にする小鳥です。「クワッ」とか「ツリー」とにぎやかに鳴き交わすのに、春に渡去すると声が聞こえなくなるので、「つぐむ」から「つぐみ」に転じたと言われています。同じような迷信はツバメにもあり、昔の人はツバメは秋になると土の中に潜ると信じていたそうです。
湖沼や河川では、数百、数千というカモたちが渡来します。都市公園などで餌付けが行われていると、人を恐れず我先に餌をおねだりするので、ちょっとした人気者にもなっているようです。これらのカモの中には、北東アジア地域でしか見られないヨシガモ(写真右)やトモエガモという美しいカモも含まれています。海外からのバードウォッチャーたちは、この時期に来ると、申し合わせたかのように、この2種の名前を挙げます。ヨシガモは依然あちこちで目にすることができますが、トモエガモの方は以前のような数万羽という群れは日本では見られなくなりました。
山間部の林では、ヒワやホオジロの仲間が渡来します。しかし、彼らの渡来は不定期で、予測がつきません。例えば、オスのばら色が美しいオオマシコやハギマシコ(写真下)
などは、多い年にはあちこちで姿を見ることができますが、全く渡来しない年もあります。彼らの多くはまた、群性が強い上に移動性が強く、突然の遭遇はいつも心躍らされるものがあります。
寒い冬、好き好んで北へ向かう日本人はバードウォッチャー以外にはそういないかもしれません。冬の冷たい風が吹く中、彼らはジャケットを着込み、北海道行きのフェリーの甲板の上に立って、望遠鏡を眺めつづけていたりします。彼らの目的はウミスズメ類、アホウドリ類、海鴨類などです。ときには、トドやアザラシのような海獣が見られることもありますが、それでもあまりそちらには目を向けず、小さな海鳥ばかり探しているバードウォッチャーは常人の考えの外にいる人たちと言えるかもしれません。
冬の北海道で見ておきたいのはオオワシ(写真下左)とオジロワシという大型のワシです。どちらも北海道以外でも見られますが、冬の北海道の澄んだ青い空と流氷にふさわしい存在です。.
冬には多くのカモメが北方からやってきます。普通に見られるカモメとしては、セグロカモメ(写真上右:左側個体)、オオセグロカモメ(同右側個体)、カモメ、ウミネコ、ユリカモメがあります。これらに付け加えて、北日本ではシロカモメやワシカモメという大型のカモメも見られますし、九州ではズグロカモメというカモメもやってきます。数は少ないものの、オオズグロカモメやカナダカモメも毎年のように記録されています。あまり目を向けることのないカモメたちですが、一度双眼鏡を通してみてみてください。意外な発見ができるかもしれません。
冬の九州もバードウォッチャーたちが通う場所です。鹿児島県の出水には万を超えるツルがやってきます。主力はナベヅルとマナヅル。これに付け加えて、カナダヅル、クロヅル、ソデグロヅル、アネハヅルが年によって渡来します。
博多湾では、国際的な希少種のズグロカモメとクロツラヘラサギの姿を見ることができます。クロツラヘラサギの嘴はしゃもじ状になっていて、嘴を横に振って、餌を捕らえます。
小春日和の暖かい日、双眼鏡を持って野外に出かけてみてはいかがですか?
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