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Broadbill -Birdwatcher's site
Rainforestの鳥


© Koji TAGI

写真はウロコフウチョウのオス(左上)とコウロコフウチョウのメスです。オスは真っ黒ですけど、本当はビロード光沢があって綺麗なんですよ。


 Rainforestというのは、日本で言えば、温帯から亜熱帯にかけての湿潤林ということになるかもしれません。学術的な用語ではないらしく、苔むすような、鬱蒼とした森を指して言うようです。もともと、Rainforestはオーストラリアの大陸を広く覆っていました。でも、大陸の乾燥化が進むにつれ、次第に面積を狭めていきました。山焼きや山火事による森林の焼失により、Rainforestはいっそう面積を狭めたと考えられています。ユーカリ、アカシア、バンクシアといった植物は火に対しての抵抗力が強く、山火事くらいでは木は死にません。従って、山火事があったあとには、ユーカリやアカシアの林が残ったということのようです。
 また、常にある程度の湿気を必要とするRainforestは、海からの湿った空気により、定期的に雨の降る東海岸近辺にだけ残りました。いずれにせよ、Rainforestはオーストラリアでは古いタイプの森と言えるでしょう。

 ここに住む鳥たちも従って、狭い範囲に遺存するような種が多く見られます。上の写真のウロコフウチョウ(Paradise Riflebird)はニューサウスウェールズ州北東部からクィーンズランド州南東部の狭い範囲にだけ分布していますし、コウロコフウチョウ(Victoria's Riflebird)もクィーンズランド州北部の限られた範囲にだけ分布しています。

 彼らはパプア・ニューギニアに数多く分布するフウチョウ(俗称ゴクラクチョウ)の仲間で、オーストラリアが昔、パプア・ニューギニアと陸続きだったことを証明しています。

 ウロコフウチョウたちは他のゴクラクチョウの例に漏れず、繁殖期になると、枯れ木の枝先に止まり、派手なディスプレイ(求愛行動)を行います。メスがオスの縄張りに入ると、ビロード光沢があって、紫や青や緑に輝く羽を前方に持ち上げて広げ、一生懸命アピールします。その格好があまりに奇妙で、コートを着た変態オジサンを思い出してしまうのは、私の想像力があまりに乏しいからかもしれませんが・・・。

 Rainforestには他にも風変わりな鳥たちが住んでいます。フウチョウモドキ(Menuのページ参照)やアオアズマヤドリ(写真)は、オスがディスプレイのために、小枝でこしらえた庭のようなものを作ります。「庭」は種によって形が異なり、アオアズマヤドリやフウチョウモドキはアヴェニューと呼ばれる、真ん中が開いていて、両側に小枝を並べた通路上の「庭」を作ります。小型のオウゴンニワシドリ(Golden Bowerbird)はメイポール型と呼ばれる、塔のような大きな「庭」を作ります。凝り性の彼らは、できた「庭」を更に装飾品で飾り立てます。アオアズマヤドリは青いものマニアらしく、青いものなら牛乳パックの紙切れであれ、プラスチックのストローであれ、なんでも集めてきて、ご自慢の「庭」を飾ります。ハバシニワシドリ(Tooth-billed Bowerbird)は綺麗に掃いた「ステージ」の上に緑色の葉を並べます。
 なかにはちゃっかりした鳥もいて、フウチョウモドキは、アオアズマヤドリの「庭」から装飾品を拝借してくることがあるそうです。

 変わりものと言えば、コトドリもかなり変わりものです。キジほどの大きさに、クジャクのような羽を持った彼らは、その美しい姿同様、美しい声で知られています。彼らはまた、物真似の名人としても有名で、ワライカワセミ、アオアズマヤドリなど、身近で鳴く鳥の声を自分のさえずりの中に取り込みます。コトドリはまた、向上心が旺盛らしく、聞こえる音なら、鳥以外のものでも真似します。というわけで、チェーンソーの音やカメラのモータードライブとシャッターを切る音をさえずりに取り込んでいるコトドリもいます。

 変わった声の持ち主ということなら、キミミミツスイ(Lewin's Honeyeater:写真)とムナグロシラヒゲドリ(Eatern Whipbird)の2種を挙げたいと思います。どちらも見た目は地味な鳥ですが、声にかけては、かなり個性的です。キミミミツスイはマシンガンを打つような、「タタタタタタタッ」という声で鳴きます。鳥らしくない声という点では、ムナグロシラヒゲドリはもっと個性的です。オスは「ゥーウィッ」としり上がりに大きくなる単調な声で鳴き、間髪入れずにメスが「チューチュー」と続けて鳴きます。オスの声が鞭を打つ音に聞こえるからとかで、Whipbirdという英名を頂戴したようです。

 変わりものなら他にもいます。アンナイドリ(Pilotbird)はコバンザメのように、コトドリにつかず離れずしながら採餌すると言われています。

 このように、オーストラリアのRainforestの中は風変わりな鳥たちの宝庫です。シドニーやブリスベンのような大都市からすぐに立ち寄れるところにもありますので、機会があれば、ぜひ、たずねてみて下さい。


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